Competition
作品の中にあるものが現実に起こり得るなんて思ってはいなかった。
先日、東京にあるギャラリーパウゼさんのコンペに入選した。9月18日から23日まで東京で入選作家のみの展示がある。
今回のテーマは「いつか見た風景」だった。私は迷わず学生の時に制作した樹をミニチュアで作ることにした。あの時に感じたものとは少し違う意味を込めて作った。
朽ち果てた樹は横になって死んでいるように感じる。けれど、その中や周りには新しい生態系が出来て、キノコや苔が生える。私は強い力と生命力を自然から感じる。植物や人間は環境によって変化し、新しいものを作る事が出来る。
東京にいった作品に込めた思いが、台風被害にあった街を見て更に強くなった。樹々が根から倒れている風景は痛々しいけれど、美しくもあった。なんとも言えない悲惨な状況は、きっと日本各地であるだろう。けれど、そこから学ぶことは多い。自然や環境について考え、見つめる事が大切なんだと思う。まだ、台風や地震のことについて言葉が纏まらないけれど、感じたものを作品に繋げていきたいと思っている。
だから、私は樹を作り続けていきたい。
ギャラリーパウゼ
コンテンポラリーミニテキスタイルコンペディション2018
9月18日〜23日まで
〒162-0826 東京都 新宿区市ヶ谷船河原町9
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